journal in Japanese
ポーカー・フェース (新潮文庫)作者:沢木 耕太郎新潮社Amazonいまに至るも……プライベートでたしかにいまではたくさん友だちがいるのはわかっていても、それでもぼくはときおり孤独を感じてしまう。たぶんそれはぼくが心のどこかでこの世界に対して疑いを向け…
翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない (ちくま学芸文庫)作者:永井均筑摩書房Amazon実を言うと、ぼくがウィトゲンシュタインやニーチェ、ハイデガーといった哲学書をかじってみる気になったのは40になってからのことなのだった(それまでは…
保守思想のための39章 (中公文庫 に 5-3)作者:西部 邁中央公論新社Amazon今日の読書タイムは日本の保守思想の泰斗・西部邁の『保守思想のための39章』だった。とても難解な本なので書かれていることを伝えるのが難しいのだけれど、こうなるかもしれない(大…
女ぎらい――ニッポンのミソジニー作者:上野 千鶴子紀伊國屋書店Amazon今週のお題「お弁当」 今朝、毎月恒例の発達障害を考えるオンラインミーティングに参加する。思い出すに、ぼくたちはこのミーティングを9年ほど前に始めたのではなかったか。その後、オフ…
男も女もみんなフェミニストでなきゃ作者:チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ河出書房新社Amazon実は今日から月曜日まで3連休なのだった。今朝、図書館に行き上野千鶴子『差異の政治学』という本を借りる。その後イオンに行って鶴見俊輔の本を読みつつあれ…
生きづらさ時代作者:菅野久美子双葉社Amazon今日は遅番だった。今朝、例のごとく読書タイムに菅野久美子『生きづらさ時代』というエッセイ集を読んだ。そして思ったのは、この著者はたしかに鋭い感覚を備えた人であるという印象だった。その感覚で実にあざや…
「リベラル保守」宣言 (新潮文庫)作者:中島 岳志新潮社Amazonこの日記でも折に触れて書いてきたのだけれど、今年でぼくは49になる。十代の頃、まだインターネットなるものはこの世に姿を見せていなかった(正確に言えば、「実用化」されて現在のような便利な…
終わりなき日常を生きろ (ちくま文庫 み 18-1)作者:宮台 真司筑摩書房Amazon今週のお題「外でしたいこと」 今日は休日だった。朝、いつものように図書館に行く。その図書館の前で、ふとこんなことを考えついてしまった。この人生、実にぼくは(自分でもあき…
このゲームにはゴールがない ――ひとの心の哲学 (単行本)作者:古田 徹也筑摩書房Amazon今日は早番だった。今朝、同僚の方へのぼく自身の深刻な猜疑心についてジョブコーチの方にLINEでお伝えする。すぐに「一緒に考えましょう」というお返事をいただけてとて…
孤独死大国 予備軍1000万人時代のリアル (双葉文庫 か 63-01)作者:菅野 久美子双葉社Amazon今日は遅番だった。今朝、いつものようにスマートフォンでSpotifyを開いてジョン・スコフィールドの曲をあれこれ聴き始める。突如としてこんな疑問を抱いてしまった…
読書日録作者:鶴見 俊輔潮出版社Amazon今日は早番だった。今朝、仕事中にこんな疑問に思い至った。「なぜ自分は本を読むのだろう。本はぼくにとっていったい何なんだろう?」言い換えれば本とはぼくにとって長く付き合える友だちなのか(それこそ、リアルの…
DJヒロヒト作者:高橋 源一郎新潮社Amazon今日は早番だった。実は仕事に入る直前になって、ひどい気分に陥ってしまった。どこからともなく、内なる声がささやきかける。「もう死ね」とかそんなことだ。いや、こういうことはいつもあることでいちいち気にして…
発情装置 新版 (岩波現代文庫)作者:上野 千鶴子岩波書店Amazon今朝、Zoomで毎朝恒例の英会話関係のグループのミーティングを楽しむ。今朝の話題は就職活動や転職における面接(インタビュー)についてだった。アメリカ在住の方が興味深いお話を聞かせて下さ…
人生を〈半分〉降りる: 哲学的生き方のすすめ (ちくま文庫 な 27-4)作者:中島 義道筑摩書房Amazon「なんで働くの? 私だったら働かないで、生活保護でももらって楽ちんに遊んで暮らすのに」と言われたことがあった。30代の頃のことだ。その響きは真剣だった…
好き? 好き? 大好き? (河出文庫 レ 5-1)作者:R・D・レイン河出書房新社Amazon今日は遅番だった。朝、R・D・レインの著作『結ばれ』と『好き? 好き? 大好き?』を持ってイオンまで行く。でも、読書に身が入らなかったのでさまざまなことを当てどもなく考え…
ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常作者:エドガー・カバナス,エヴァ・イルーズ,山田陽子みすず書房Amazon今日は休日だった。今朝、グループホームを出て市内にある英語研究会のミーティングに参加する。そこでぼくたちは英文記事を輪読した(京…
知性のために: 新しい思考とそのかたち作者:蓮實 重彦岩波書店Amazon今日は早番だった。今朝、仕事をしていてふとこんなことを考えた。そもそも「知性」とはどういう意味なのだろうか。それはどう説明されうるものなのだろうか……過去にぼくは、クラスメイト…
日常的な延命 「死にたい」から考える作者:小川和ナナルイAmazon今日は遅番だった。今朝、日曜に行われる英語研究会の課題をこなすべく英字新聞の記事を、辞書を引き引き読み進める。小学校で行われているある授業の試行錯誤の風景を捉えた記事で実に読み応…
不定形の思想 (河出文庫)作者:鶴見 俊輔河出書房新社Amazon今日は休日だった。鶴見俊輔『期待と回想』を読み終える。鶴見の正直さは、ぼくは実に(僭越ながら)「信頼できる」と思ってしまった。彼に共感を抱くことができたからだ。彼は自身のことを、過去を…
思想をつむぐ人たち 鶴見俊輔コレクション1 (河出文庫)作者:鶴見俊輔河出書房新社Amazon昨日から、鶴見俊輔『期待と回想』をふとつまみ読みするつもりで読み始めたらやめられなくなってしまったので読み進めている。このタッチに親愛の情を抱き、もちろん畏…
青色本 (ちくま学芸文庫)作者:ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン筑摩書房Amazon今日は早番だった。昼休みに、ぼくはインターネットの魔性というか恐るべき魅力について考えさせられてしまった。思い出す……たしか1995年、ぼくはインターネットに生まれて始…
父が息子に語る 壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書作者:スコット・ハーショヴィッツダイヤモンド社Amazon今日から4月が始まる。今朝、スコット・ハーショヴィッツ『父が息子に語る 壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書』を読み返し始めた。このすばらしい著作の中…
梶井基次郎全集 (ちくま文庫 か 2-1)作者:梶井 基次郎筑摩書房Amazon今日は休日だった。中国の友だちに桜の写真をシェアしたところ、彼女がこんなことを訊いてくれた。なぜ桜を愛で、いつくしむのか、と。面白い質問なので考え込んでしまう。なんでだろう………
村上春樹全作品 1979~1989〈2〉 羊をめぐる冒険作者:春樹, 村上講談社Amazon今日、村上春樹の初期の代表作『羊をめぐる冒険』を読み返し始めた。そして思ったのだけれど、ぼくにとって春樹の作品はしっかりとこのぼく自身の血肉となって結実している。この…
ブロークン・ブリテンに聞け 社会・政治時評クロニクル2018-2023 (講談社文庫)作者:ブレイディみかこ講談社Amazon今朝。ブレイディみかこ『ブロークン・ブリテンに聞け』を読み始める。彼女の仕事は(文字通り、あらゆる彼女の書き物は)ぼくに政治…
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)作者:村上春樹文藝春秋Amazon人生、こんな状態が続いてなんの進展もないように見える……ほんとうに進歩しているんだろうか。今日、昼食の時間にそんなことを考えた。毎日がほぼ、決まりきったことの繰り返…
べつの言葉で (Crest books)作者:ジュンパ ラヒリ新潮社Amazonとても晴れた日。今朝は図書館に行き、ジュンパ・ラヒリの本『べつの言葉で』を借りて読んだ。この本はぼくがときおり読み、そして英語を学ぶ動機を高めている1冊だ――ラヒリがこの本で綴っている…
絶望から出発しよう (That’s Japan 6)作者:宮台 真司ウェイツAmazon今日は早番だった。今朝、同僚の方々がお子さんたちの卒業式について話しておられるのを耳にする。自然とぼく自身の卒業の思い出について思いが及ぶ。ぼくは22歳に大学を出た際、文字通りな…
地上で僕らはつかの間きらめく (新潮クレスト・ブックス)作者:オーシャン・ヴオン新潮社Amazon今日は遅番だった。今朝、ぼくはオーシャン・ヴオン『地上でぼくらはつかの間きらめく』の続きを読もうとして着手したのだけれど、本の中身に入っていくことがで…
村上春樹全作品 1979~1989〈1〉 風の歌を聴け;1973年のピンボール作者:春樹, 村上講談社Amazon今日は休日だった。朝、イオンでついにビオリカ・マリアン『言語の力』を完読する。読みながら、なぜぼく自身が英語を学び続けているのか考えてしまった。流暢に…