今日は休みだった。朝、ぼくがいつもお世話になっている英会話関係のオンラインミーティングに参加する。そこで今日もいくつかのイディオムを使って英作文を試みる。今回使ったものの1つは「I'm filled with」で、ぼくはつい「I'm filled with sadness when I hear the sad news about war」といったやや「きな臭い」例文を作ってしまったりした。いつもインドから参加されている方が話す英語はクセがあって聞き取りづらいところがあるのだけど、それでも慣れてきたからか次第にわかるようになってきたのを感じた。これも進歩なのかなと思う(そういうことを言い出せばぼくの英語だってはっきりした「クセ」があるはずだ)。ぼくが海外に関してまだ未経験であること、そして台湾や香港の文化(食文化や街の雰囲気など)に関心があることを話すと他の方も親身に情報を教えて下さった。ありがたく思う。それで感極まったこともあって、ついつい私信で「I'm filled with happiness right now」とメッセージを送ってしまった。それがウケた。これもまたうれしく思った。
「ウケたようで」と書いてしまい、ぼくの中にもこんなふうなユーモアのセンスがあることにあらためて気づく。ぼくが生まれ育ったのは兵庫県なのでつまりは関西圏に位置する。その土地の空気や水や食べ物がぼくをこんなふうに育てたのか、ぼくはいつも書いているように一方ではネクラでエッチな人間なのだけれどもう一方では心のどこかで「クスッ」と笑えるユーモアやジョークの力を信じたいとも思ってしまうのだった。明かしてしまうと十代の頃はぼくにとってのヒーロー/カリスマは、いつも書いている村上春樹や柴田元幸、フリッパーズ・ギター(小沢健二・小山田圭吾)といった人たちだけではなく実は明石家さんまや村上ショージ、ジミー大西といった人たちでもある。毎週ビデオに『明石家電視台』を録画したり、カセットテープ(懐かしい!)に彼のラジオ番組『ヤングタウン』を録音してウォークマンを使って通学のバスで聴き漁ったりした。ただ、おかしなものでダウンタウンやウッチャンナンチャンのお笑いはピンとこなかったのだけど(ただもちろん『ダウンタウンのごっつええ感じ』などからも影響を受けたことは記しておきたい。『ごっつ』や松本人志の言葉からは単に笑っただけではなく、厳しい時代を破れかぶれで生き抜く「底力」といったものをもらった)。
昼、サンドイッチを食べた後昼寝をしてそれから締め切りを大きくオーバーしていた書類を仕上げる。本来ならば日曜日に仕上げるべきものだった……そしてまったくもってやる気が出ず投げ出したかったのだけど(ごめんなさい……滝汗)、でもこういうものはとにかく「やるっきゃない」の心意気でやり始めるとやる気が自ずと出てくるものなのである。それで何とか仕上げられたので、それをメールにしたためて送る。その後Discordでチャットしたり、スティーヴン・ミルハウザー『ある夢想家の肖像』を読んでみたりして過ごす……そして、あろうことか『大人のギフテッド』を読みかけのまま存在すら忘れてしまっていたことに気づく。ぼくの生活とは一事が万事こんな感じで「効率」「コスパ」とはほど遠い。発達障害とも密接に絡むと思うのだけれど、1つのことを「じっくりコトコト」と取り組むのが苦手なのだった。気分が常に移ろいゆき、関心を持ったことに「手当たり次第」に手を伸ばして「虻蜂取らず」で終わってしまう。それを考えればこの日記が続いているのは実に「奇蹟」としか言いようがない。おかしなもので、1度ストンと腑に落ちてしまうとその「じっくりコトコト」が作動するようで今度は止めるのが難しくなってしまうようでもあるのだった。
夜、断酒会に参加する。今回は姫路北病院の方から「WRAP」つまり「元気回復行動プラン」について教わる。これは自分自身について「トリセツ」を作ってみるというもので、「自分がどんな時に調子がいいか」「どんな時に幸せと思うか」書いてみる。同時にどんなことが調子を崩すか「引き金」になることも書く。そして調子が悪い時にその「トリセツ」を読み返して、回復を試みるというのが骨子だ。信頼できる人にもその「トリセツ」を見せることを薦められたので、時間が取れたら書いてみようと思った。ぜひ「マイ・トリセツ」をジョブコーチの方やグループホームのスタッフにコピーしてお渡ししたい。その後体験談を話す時間になる。ぼくはこの日記で書いてきた、この町と世界をつなぐ「ブリッジャー(bridge person)」になりたいという夢を語った。いや、「鏡を見ろ」「寝言は寝てから言え」みたいな話だとは思う。現実問題としてもっと英語力や一般常識を鍛えないといけない。武者震いを感じる……でも、他の参加者の方からも「頑張って!」と励まされてそれが実にありがたく思われた。頑張ります……と書いてみて、ついジミー大西ばりに「おまえも頑張れよ」と書いてみたくなってしまった(ごめんなさい!)。