Back To Life

Back To Reality

2021/12/04

BGM: Susumu Yokota "Go Ahead"

思い出す。大学を卒業する際の就職活動で内定を全く得られなくて、絶望してこちらに戻ってきて、今の会社に入って……それでも自分はもう自分の人生は終わったと思っていた。これから楽しいことをなにも体験できなくて死ぬんだと思った……出世もできず結婚もできず、他の人が楽しんでいるようなリアルの過ごし方ができないまま……40歳になり決定的な出会いを経て、私は今会社で発達障害者がどう働きやすく過ごせるか考えるようになった。瓢箪から駒、というのだろうか。今は働く理由や意義をなんとか勝ち得ているように思う。

マイケル・S・ガザニガ『〈わたし〉はどこにあるのか』を読み終える。非常にタメになる講義だと思った。平たくわかりやすく、机上の空論に陥らないように丁寧に書かれた本だ。人間の意識とはなにか。自由意志は存在しうるのかどうか。私たちは所詮無意識の奴隷にすぎないのか……そんなことを考えさせられる。私はこうやってなにかを読み、それについて考えている時が幸せなのだなと思った。自分の中の思念に潜っていって、そこで「濃密な」時間を過ごすことが喜びなのだ、と。だからこれからも自分はそんな生き方をするだろう。

来週水曜日、友だちとのミーティングで話すことを自分の中で整理した。自分自身とはなにか、について考えたのだ。私は、『ゴルゴ13』の表現を借りれば「うさぎのように臆病」な人間だ。いつも叱られないかとビクビクして……でも、その一方で自分でも驚くほど大胆に振舞うことがある。利己的なところもあるし、他人のことを考える博愛主義なところもある。エッチなところもあるし、真面目なところもある。ジョークが好きでもある……そんな多面的で矛盾に満ちた存在としての自分について語れたらなと思った。一体どう受け取られるのだろう。

読書メーターというサービスで読書の記録をつけているのだけれど、これまでの5年間で1000冊の本を読んだみたいだ。よくもまあ……と我ながら呆れるやら。私はどこかの大学で研究をしているわけではないので、その時その時に素人考えで色々意識とはなにか、自分とはなにかを暇つぶしに考えているだけに過ぎないのだった。子どもの頃、いじめられっ子で本と音楽しか話しかけても笑わずに聞いてくれる存在がなかったことを思い出す。今でも本の世界は自分を受け容れてくれる。もちろん、リアルでも友だちはできたのだけれど、それとはまた別に読書はこれからも続けるだろう。