跳舞猫日録

Life goes on brah!

2023/12/25 BGM: Momus - Christmas On Earth

2015年の7月からぼくは「読書メーター」というウェブサービス(アプリも提供されている)で読書記録をつけ始めた。いま振り返ってみると、いまに至るまでにぼくは1500冊ほどの本を読んだのだという(いや、正確にはぼくは同じ本を2回読んだら2冊とカウントしていることは断っておきたい)。つまりぼくは、2日に1冊本を読んでいることになる。ああ! このことを確認したい。どうして、ぼくはこんなにもたくさんの本を読むのか。わからない。でも、なんにせよぼくにとって本は大事なパートナーだ。パートナーだからベッドだって一緒だ。

今日はクリスマス。でも、いつも通りの過ごし方をしてしまった。病院に行き、そこでドクターと会い話をする。その後、未来屋書店を冷やかすことにして行ってみた。何を買うかなんてまったく決めていなかったのだけど、ほかにやるべきこともなく退屈しのぎだったのだった……そしてそこでぼくは1冊本を見つけた。スコット・ハーショヴィッツ(御立英史訳)の『父が息子に語る 壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書』という本で、中を立ち読みして中身がぼくに訴えかけていると悟った。クリスマスギフトとして、ぼくはその本を買うことにした。

その『哲学の書』を読み、ぼくは中身において著者が自身の子どもたちに語りかけた会話を収録した本であることを知った。話題は基本的に実に原初的・幼稚なもので、でも重要な哲学のエッセンスを含んだあなどれないものと唸らされる。言語、ジェンダーセクシャリティ、神、真実、などなど。最初のパートを読み、この本は読みやすい平易なガイドブックではないかと思った。でも、いまぼくはこの本を小説としても読みうる「深い」本と思う(いや、著者は事実を平易かつ紳士的に記した本と言うかもしれないけれど)。

そして、こんな考えを抱き始めた。この世の中には実にたくさんの「古典」としての哲学書が存在する。ぼくの知る範囲ではたとえばウィトゲンシュタイン青色本』『論理哲学論考』『哲学探究』、あるいはダニエル・デネット(いや、デネットの本は完読したことがないのだけど……少なくともぼくにとっては実に長すぎるので)。でも、ぼくは「いま」の本を追う。いまの世界の状況に追いついていきたいからかな、と思っている。この地に足を着けたい。ちょうどヴィム・ヴェンダースの映画『ベルリン・天使の詩』の天使が地上に降り立ち人間として生き始めたような感じで……この世界を愛したい。ぼくなりに。