跳舞猫日録

Life goes on brah!

2023/07/21 BGM: Genesis - Invisible Touch

今日は遅番だった。実を言うと先月の職場の健康診断で引っかかった場所があったので、そこについて再検診してもらう必要があり午前中は病院に行っていた。おかげでバタバタしてしまい、ジョブコーチの方に向けて書かなければならないメールもまったく書けないままで右往左往してしまった。診察の結果は「血糖に少し異常がある」と聞かされた。だがこれに関してはぼくの父親も治療中の身の上なので、したがって「遺伝」の可能性が高いとのこと。食生活に気をつけて暴飲暴食を控える必要がある。その後、イオンに行き仕事までの時間をいつものようにフードコートで過ごす。会社に提出しなければならない書類をいくつか書き、それが終わると谷川俊太郎の詩集『空の青さを見つめていると』を読んだりして時間を過ごす。谷川俊太郎は空についての詩を多く書いているが、ぼくが書ける詩はどんなものだろうと考える。空や、あるいはこの町にある山、フードコートから見える樹についてなどなど……子どもの頃に出会った長田弘の詩のような印象的な詩をいつか書けるようになる日が来るのだろうか、と考える。ラブソングやプロテストソングもいいけれど、ぼくが理想とするのはもう少しファニーでチャーミングで、ナンセンスでふざけた詩だ。

仕事に入る。3時からジョブコーチの方とお会いする。そこでさっそく健診の結果についてお伝えする(ぼくの健康状態について把握するのも彼女の大事な仕事だ)。そして、職場でイヤな人に出くわした時(ぼく自身は何とも思っていないのに、その方がぼくを嫌ったり避けているのだ)どうしたらいいかという話になる。ふと、ぼくは窓の外を見た。そこには空が広がり、雲が浮かんでいた。それを見てぼくは「他人というのはあんな風な『天気』なのかもしれないな」とも思ったのだった。「天気」なのだからぼくの生活に迷惑を及ぼすこともある。だが、天気は天気。ぼくの生活はぼくの生活だ。「分けて考える」ことはできるし、ある意味ではそうして「分けて考える」べきものだとも言える。天気を織り込んで生活を織りなすことはできるけれど、天気がどうであれぼくはぼくの仕事や私生活を楽しむ権利がある……そのジョブコーチの方からも「そんな風に仕事に自分の好悪の感情を入れる人は『プロ』ではないです」と言われた。ありがたいと思う。と同時に、そう言われたことはぼくにとって「ではぼくは『プロ』なのだろうか」とも内省を強いられるものとなった。「襟を正す思いがした」と言うべきか。

そして、「プロ」としては失格ではあるのだけれど……実は仕事中、母から不在着信がありたまたまスマートフォンをチェックしていてそれに気づいた。いったい何があったのかと心配になった。両親ももう80代。「倒れた」「入院した」という知らせであってもぜんぜんおかしくない。反射的にLINEを送ってしまい、結局「様子が気になったから電話した」と返事が返ってきたので拍子抜けしてしまった。熱中症で倒れたのかと心配になったけど、何はともあれよかった……そして、ジョブコーチの方ともぼくの生き方・人生について話をしたことを思い出した。父がぼくが非正規雇用で働き続けていることを心配していて、何とか正社員として働けないかと思っているということ。だが、そうするとなると車の運転や責任ある仕事をこなすことが必須となる。ぼくは結局今のような、ある種ノンシャランとした「気ままな」人生が性に合っているようだ。猫のような暮らし、と言えばいいのだろうか。母には「LINEで済む話なら、『必ず』読んで返事を返すからLINEで書いてほしい。そうすると忘れることもないのでありがたい」と釘を差した。近々実家に帰れるようなら帰って、またぼくの選んだ人生についても話をしたい。

そんな生活の合間を縫って、コクヨの一番オーソドックスなノートに詩を書き留める。今日の詩はたまたま聴いていたN.W.A.のヒップホップから連想して書いたものだ。遅番の日はランチタイムにまず下書きを書く。思うがままにノートに書きなぐり、それを「冷却」する。夕方の休憩時間に読み返し、それを清書する。その後、その清書した詩をもう一度「冷却」する。そして帰宅後、ブログにアップロードする。その段取りがいつの間にか形作られてきた。書き上げた直後に発表したいと思ってしまう気持ちもないわけではないけれど、一気呵成に書き上げられた詩が傑作になることはないと信じる。過去にぼくは短編小説をひと晩で仕上げようと頑張ったこともあったが、今は自分なりに時間をかけて詩を仕上げることを目指している。思えば時間がいつもぼくを後押ししてくれた。親との関係が今のように円満なものになったのも、断酒を継続することで身体を回復させて「新しい(お酒抜きの)生活」を築き上げられたのもその「じっくりコトコト」と時間をかけてきたからだ。焦る必要はないのだな、と思った。明日は休みなので、5連勤の疲れを取るべくゆっくり寝ようと思う。