今日は早番だった。仕事が終わったあと、図書館に行く。そこで谷川俊太郎の詩集を借りようと思っていたのだけれど、うっかりして(発達障害者にはよくあることだけれど)村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』を予約していたのを忘れていた。司書の方に教えられて、恥をかいてしまった……それでその本を借りて7時から英会話教室が始まるまでの時間に少し読んでみた(ぼくはこんな風にして「スキマ時間」に本を読んでいるのだった)。この本は日々走ることで身体を鍛えている村上春樹が自分自身の生き方や半生を振り返ってみたメモワールと思しき本のようだ。実を言うとぼくはぜんぜん日々身体を鍛えたりしていない。やっていることと言えば近所のコンビニまで歩くことくらいなので、春樹のように日々何キロも走ったりする人については「別世界の住人」とさえ思われる。読み進めてみて、彼が日々どんなふうに暮らしを過ごして書くことや走ることに対して前向きかつストイックに取り組んでいるか知った気がした。そのポジティブなヴァイブに惹かれて、ぼくも生活の中に運動を取り入れることを考えてみる。とはいえ、結局ぼくの場合は三日坊主にもならず1日か2日で終わってしまうに決まっているのだけれど。
春樹のこのエッセイ集/メモワールを読むと、彼が走ることや書くことに関して他人と闇雲に競ったりせずマイペースに書き続けていることに気づく。そのねばり強さ、強靭な意志に打たれる思いがする。彼はどん臭い彼自身を晒す。ぼくから見れば彼もまた明晰な頭脳を持つ作家/批評家なのだけれど、彼は謙遜して自分なりに実地で「泥臭く」さまざまなものに実際に触れてそして経験することで自らを鍛え上げてきたと語る。伝説のようにも響く彼のジャズ喫茶経営の逸話……20代の頃、彼はジャズ喫茶を経営して生計を立てていた。だがある日、ヤクルト・スワローズの試合を見に行った時にふと「小説を書いてみよう」と思い立ったという。そして忙しい最中に書き継がれたのが彼のデビュー作となる『風の歌を聴け』だった。それを文芸誌に投稿したところ、それが目にとまり高く評価されデビューとなった……そこから彼の作家としてのキャリアが始まった、と。ああ、この話を読んだ時にぼくにもいずれ「いつか王子様が」ではないけれど「そんな日が来ればいいな」と思ったりしたっけ。そしてそんな日を待ちわびて酒に溺れて……そして虚しく日々を過ごしたものだ、ってこれは昨日も書いたことだ。
ぼくはただのどん臭い、インドア派でベッドルームで好きな音楽をとろとろ聴きながら本を読むのが好きな愚鈍なメガネザルにすぎない。なので春樹のようなストイックで強靭な意志、真面目な姿勢をついに持ちえない。どんな名作も1日にして一気呵成で書き上げられるなんてことはまずありえない(少なくとも「ぼくの身には」そんなことは起こりえないと考えた方がリアルだろう)。ぼくが敬愛する作家たちは日々、虎視眈々と彼らなりに生真面目に修業を重ねて「その日」が来るのを待ち、自らを鍛えていた。そして「その日」が来て、彼らの才能は爆発的に開花する……と書いてみて、ぼくの身にもそんなことは起こるのかと考えてみた。今日も詩を書いてみたのだけれど、書いた直後は正直なところ自分なりに満ち足りた気分になったのだけどあとになって冷静になって読み返してみて、まさに「深夜に書いたラブレター」よろしく深く恥を感じた。書きなぐっただけの、まさに「愚作」だと……ともあれぼくなりの詩作の試みはまだ始まったばかりだ。そして、ぼくも「走ること」ができなくとも身体を鍛えてみるのもいいかなと思い始めた。散歩を復活させてみようか。何なら近所の公園を、ヴァンゲリスが作ったサウンドトラック(『炎のランナー』など)を聴きつつ。
そして夜、英会話教室に行く。そこで今日はぼくたちが持っている趣味について語る。どんな趣味を持っているか、について……ぼくは自分の「読書」の趣味を語った。高校生の頃、ふと村上春樹の本と出くわしたことから彼の本を折に触れて読みふけってきたということについてだ。他の方の趣味にも触れ、「お金のかからない趣味とは何か」や「趣味は生活にどう影響を及ぼしているか」、「日本で人気のある趣味・ない趣味は何か」といった話にも至った。読書が趣味、なんて昔なら素直にこうして語れなかったかもしれない。「クールじゃない」と見栄を張ってしまっていただろうな、と思ったりして……生徒の中には高校生の方もおられて、「村上春樹ですか? 名前だけ聞いたことあります」「面白いですか?」と言われてジェネレーション・ギャップに驚いてしまうひと幕もあった(いや、ぼくだって自分が高校生の頃のことを思い出すとまだまだ「現代のメインストリームの文学」がどんなものかなんて知らなかったはずだ)。ああ、自分らしくあることこそクールなのだ……教室がはねたあとは疲れてしまったので早々に眠ってしまった。梅雨はいつ明けるのだろう。九州地方の大雨が気がかりだ。
Untitled (for a trial of studying... or "Serial Experiments Again")
Once I thought my death for resting
That idea was like the songs of Sting
But trust me, that wasn't cause I was arresting
I just had believe that my life was a wastingBut now I'm feeling I'm getting strong
... NO! I'm still weak, I'm simply being wrong
This poem is for me a kind of protest song
For what? I don't know. I wanna ring a gongA lot of "legendary bangars" in my mind, behind
This poem is a trial of making mine, I've signed
I wish you would get alive, and stay still kindA sonnet is a style I've never enjoyed for a while
Can I offer this for you to read? Your mind would drive?
Yes, I'm naive. But I can't keep this within my file