跳舞猫日録

Life goes on brah!

2021/11/28

BGM: THA BLUE HERB "未来は俺等の手の中"

グループホームの部屋の中に居ると、私は利己的な人間になる。自分さえよければいいと思って……だから怠け癖を発揮してしまう。しかし外に出て会社に行くと、そこには他人のことを考える自分が居る。会社のために、みんなのために、と考え始める。どっちが本当の自分なのだろう? ひとつ確実なのは、「みんな」にとっては私は利他的な自分しか見せていないために、そっちの「立派な」私こそが私だと思わせてしまっているということだ。私はそんなに立派ではない……だが、どちらも本当の私。私とは実に謎だ。

今朝、久しぶりにインドネシアのジュディスさんがclubhouseで開催しているルームに参加した。私の日記の一節を朗読させてもらった。ジュディスさんは私がユニークだと言ってくれた。そして「特別」だと……この「ユニーク」「特別」な側面こそ、かつて私が自己嫌悪に陥る源泉になった要素だった。自分にとってとても過剰なものだった……時代は変わる。時代は発達障害にとって、そして私にとって優しい方向に変わりつつあるように思う。だが、そんな流れに自分の全てを任せられない自分が居る。私は天の邪鬼だから……。

映画『tick, tick... BOOM! : チック、チック…ブーン!』をネットフリックスで観る。売れないアーティストの生々しい奮闘を描いたミュージカルだ。神経症的なキャラクターをアンドリュー・ガーフィールドが巧く演じていて見応えはたっぷり。年齢が30歳になることに極端に神経質になる主人公の姿に(30歳になってもなにも成し遂げていない、と苦悩するのだ)、私自身の姿を重ね合わせる。三島が逝った45歳になっても、中上健次が逝った46歳になっても、なにも成し遂げていない……もちろん私は自分の人生を生きるしかないのだが。

意識とはなんだろう、自分とはなんだろう……こんな内向きのことばかり最近は考えている。意識がなくても、ロボットやコンピュータのような存在であってもこの世に存在するのにはなんの支障も来さない……私の理解は間違っているかもしれないが、これが「哲学的ゾンビ」(チャーマーズ)と呼ばれるものだろう。私はそんなゾンビになりたかった。女性に反応するのは肉体が時折行うエラー/誤作動だと思って、ペニスを持つ自分自身を恥じて……こんなことばかり書いていても前には進めない。全てを呑み込んで前進するしかない。