跳舞猫日録

Life goes on brah!

2023/07/06 BGM: Cornelius - 無常の世界

実を言うと、Twitterをここ最近使っていない。とはいえ別段何かぼくの身の回りでトラブルがあったというわけではなく、今のところ不特定多数の人にシェアしたいこともないのでだったら無理をすることもないだろうと思って過ごしてきただけなのだった。ぼくがソーシャルメディアを使う一因には「毛づくろい」「傷の舐め合い」的なコミュニケーションというか、他愛のないバカ話(ハイデガー的な言葉を生齧りで使うならば「空談」というやつだ)に興じたいというのがあるからなのだけど、でもそれはDiscordなどで楽しめる。あるいはぼくのリアルの人間関係も充実しており(ぼくなりに)満足できている。そうした雰囲気に慣れてくるとTwitterのトゲトゲした空気に嫌気が差す(ぼくの交友範囲が異常なだけかもしれないけれど)。何か迂闊なことを言うと袋叩きにされかねない。音楽の趣味が「ダサい」だけで叩かれる……なら「雉も鳴かずば撃たれまい」の精神でやりすごすのもいいのかもしれない。でも、ぼくは村上春樹的に「ソーシャルメディアなんて止めてディケンズを読みましょう!」とまでは悟れない。だから実はThreadsにも登録してしまったのだった。ただ、何を投稿したらいいのかわからないのでまだひと言もポストしていない。今読んでいるサルトル『嘔吐』の読書記録でもつけようかな?

今日は休みだったので、朝に英会話関係のミーティングに参加した。そこでまた英語で会話を楽しむ。「catch up with (追いつく)」という言葉を使った例文として、ぼくは「I can't understand recent music so wanna catch up with young people (最近の音楽がわからないので、若い人に追いつきたい)」ということを話した。他の人の会話を聞いていると、どの方も謙遜されているがTandemといったアプリを使ってみたりして実に前向きに英語に取り組み、着実に進歩を重ねて「catch up with other members (他の方に追いつく)」努力を重ねておられる。これは見習わないといけないし、うかうかしていられないとも思った。継続は力なり……ぼくがいつも信じているこの「どん臭い」「土臭い」信念を新たに自分に言い聞かせる。いきなりペラペラに英語を話せるようになるなんてことはありえないので、自分自身の潜在能力を信じて、かつ成長する自分自身のその歩みを確実に楽しみながらポジティブかつ気長に構えるのがいいのかなと思った。

昼、図書館に行きそこで坂本龍一『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』を借りる。昼寝をした後にGoldmundなどを聴きながら読んだのだけれど、ぼくはどうやら坂本龍一という人をナメていたなと反省した。というか、彼のバイタリティ(ニーチェ的に言えば「意志」)を軽んじていたようなのだ。この本では彼は、確かに彼自身がガンを知った時は動揺したようだけど基本的にはどんな時であっても創造的な姿勢を崩すことなく、前向きに旺盛に動き続け活動していると映る。与えられた生を生き抜き、かつ目いっぱい楽しむ姿勢を感じる。その姿勢もまたぼくにとって「先達」として見習うべきだと思われた。そして、ぼく自身が書こう書こうと思ってバタバタしていて書けていない回想録について考えてもしまったのである。これに関しては大学生の頃にサークルの飲み会で酔いつぶれて寝ていた時、身体に油性マジック(だったと思う)で思いっきり「ケダモノ」と落書きされたことをエピソードの1つとして書こうかと思っているのだけれど(つまりはぼくは「そういう人間」として扱われていたわけだ(T_T))……気長に書くしかないのであります!

夜、いつもの木曜日のミーティングに参加するつもりだったのだけれど夕食を食べた後うっかり眠ってしまい、参加できなかった。そういうこともある。サルトル『嘔吐』やカート・ヴォネガットの短編集を読んでみたりするも頭に入らない。しょうがないのでダラダラと過ごす。ふと、コーネリアス小山田圭吾)の新譜『夢中夢』を聴きたくなり聴いてみる。実を言うと『夢中夢』はこれまで聴いてこなかった。彼の作品は『Fantasma』は好きなのだけど、その後に出たものは「とっつきにくい」印象を感じていたのだった……でもこうして聴いてみると深遠なサウンドが展開されており有無を言わせない。思えば(ぼくの見た限りで、とただし書きをつけるが)過去に彼が吐露したいじめへのコミットに対してTwitterでさんざんバッシングがなされていたのを見て、ぼくは「確かにいじめはよくないけど、こうして袋叩きにする空気にも与したくない(というかできない)」と思ってしまっていたのだった。だが、エラソーな言い方になってしまうがコーネリアス自身はあの出来事を受け止め、こうして前向きに作品を作っている……今日の英会話のミーティングで出会った方や坂本龍一、そしてコーネリアス。共通するのはそうした「止まらない」「歩み続ける」姿勢であり、ゆえに(叩かれるのを承知で書けば)彼ら・彼女たちは「クールだ」と思った。見習わないと!