跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/12/08 BGM: John Lennon "Imagine"

この日記を読んで下さった方と話をする機会があった。私の英語に関して質問されたのだけれど、いつも書いているように私は自分の英語に関して、そんなに自信を持っていない。発音もなってないし、当意即妙で言葉が出てくるというわけでもない。ただ、岡本太郎の「芸術は爆発だ」ではないけれど「自分は発音がまずかろうが口下手だろうが、そんな風にトーク力というかコミュ力がないのが自分の本来の姿なのだから堂々とそんな自分を押し出したい。というか押し出すしかない」と思って喋っているのだった。岡本太郎の芸術だってテクニシャンの芸術というわけではなかっただろうが、自分自身を堂々と押し出したから強烈な芸術になったのではないか。

思い起こせば……英語を学び始めたのが13歳の頃。だからおよそ35年間英語を学んできた計算になる。大学では翻訳に感心を持ちアメリカ文学まで学んだ。だが、大学を出た後就職で躓き、そして人生に絶望して何もかも投げやりになって生きてきた時期があった。当然その頃は英語を学ぶこともなかったので、ブランクである。だから真面目に勉強してTOEICを受けたり海外留学で学んだりしている人と比べると自分は修練が足りないとも思う(別段海外留学でなくとも、日々少しずつ英語を学ぶ駅前留学の人と比べても私の英語は生半可なものだと思う)。

だが、私はある時期から「自分の英語を他人と比べるのはもう止めよう」と思うようになった。かつては「あんな風にうまくなりたい」「自分は留学経験がないのでダメに決まっている」と他人といちいち比べて自分を貶めていたものだが、他人を羨んで、妬んで生きてもいいことなんてないように思うようになったのだ。自分は自分。もちろん発音も会話ももっと勉強するつもりなのだけれど、それは過去の自分自身と今の自分自身を比べてささやかな成長を噛み締め、楽しみたいと思うようになったからだ。そうだ……断酒だって仕事だって、過去と今の自分を比べて生きる。そうすれば必然的に楽しくならないだろうか。

夜、ミーティングに出席する。そこでモンゴメリ赤毛のアン』の舞台となったプリンスエドワード島に旅行に出かけた方の発表を聞かせてもらった。豊かな自然の写真を数多く紹介されたので、その島を私まで旅行しているかのような気持ちにさせられる。文学作品ゆかりの土地を旅する……そんなことができたらいいなと思う。『失われた時を求めて』で描写されているフランスのとある町のように(もっともこの作品、いつも主人公がマドレーヌを食べるところまでたどり着いて満足して頓挫するのが関の山なのだけれど)。今回も有意義な時間を過ごせたと思った。