跳舞猫日録

Life goes on brah!

2023/08/23 BGM: 佐野元春 - 約束の橋

今日も昨日に引き続き休みだった。朝、中途覚醒でずいぶん早く起きてしまった。それで「まあ、眠くなったら寝直したらいいか」と安易に考えて、あれこれネットサーフィンしてふとルイス・キャロルのことを考える。『不思議の国のアリス』の冒頭部の詩のことを思い出し、久しくその作品を読み返していないことに思い至りそして「いざ読むとなると誰の訳で読んだらいいかな」「原語ではどうなっていたんだろう」と思い始め、そして調べてたどりついた詩について読むうちに「これを自分でも訳してみたいな」と思った。なのでそのまま訳していると外が白白と明けてきた。いったい何をやっているんだろうと自分でもあきれる。生活のルーティーンを崩すのは精神・肉体面の健康にもよくないのに……とはいえ長期的・合理的な計画を立てられずこんな目先の・短期的な衝動に駆られてしまうのも発達障害からくるものなので、ご寛恕願いたい。図書館が開いたら『不思議の国のアリス』などを借りたいと思い始める。ちょうど返却期限を過ぎた本があったので都合もいい。そうして、朝食を摂りひとっ風呂浴びて毎朝の日課の日記を書く。その後、ZOOMでの英語関係のミーティングに参加した。

そのミーティングに参加していて思ったのは、ありふれた言い方になってしまうのだけれどやはり「継続は力なり」であり「努力は裏切らない」ということだ。ぼくがこのミーティングに参加させてもらうようになったのはつい最近なのだけれど、それでも熱心に参加されている方の英語力の進歩には目を見張るものがあると思った。ぼく自身は実に「飽きっぽいわりに凝り性」というわけがわからない性格の持ち主で、つまりは興味が持てないことはぜんぜんやりたくない・やろうとしないという気まぐれでわがままでぐうたらなところがあると自覚している。でも、ある時から(たぶん自分自身の中に自信・自尊といった感情が生まれてきて、みっともない未熟な自分を受け容れられてそこから「育つ」過程を楽しもうという余裕が芽生え始めてから)そうして「継続は力なり」という言葉の奥の深さを体感できるようになったと思う。そして、その「継続」はほかでもない、心を許せる方との触れ合い・支え合いあってのことだとも思う。それは断酒会や別のミーティングでも言えることで、「1人」で「がまん」しつつやることは結局ぼくは続けられない。だから、そうした支え合いのムードにいつも救われていると感じる。

その後図書館に行く。そして『不思議の国のアリス』を借り、ルイス・キャロルが主に少女たちに宛てて書いた手紙を集成した『少女への手紙』も借りた(我ながら凝り性だとあきれてしまう)。雨が降りそうだったのでイオンでお弁当を買ったあとそそくさとグループホームに戻り、そしてその『少女への手紙』を読む。ルイス・キャロルという人は今の目から見れば立派な「マニア」で、実に几帳面で筆まめ(何しろ生涯に記した、一説によると9万通ともいう手紙について誰に書いたかを記録していたというのだ)。そしてその文面もひと癖ある、ナンセンスな中にユーモアや奇想が溶かし込まれた「噛めば噛むほど」面白いものだ。これは「掌編」や「コント」としても読めるなとも思った。そしてその文面に、幼き少女たちへの憧憬がにじみ出ているようにも思った。彼女たちをいつくしむ気持ちが確かにある、と。きっと実像としてのルイス・キャロルはヘンクツで「つきあいづらい」人だったのだと思うのだけれど、こうして距離を置いてテクストでつきあってみるとその美学や鋭い知性にあこがれを感じる。『不思議の国のアリス』を読み込むこともまた意義があるのではないかと思った。

3時からまた英会話関係のミーティングで、そこで新しい参加者の方と語らう。その方が話される「対話型教育」について話が盛り上がった。従来の教師から生徒への一方的な教育ではない、双方の「対話(ダイアローグ)」を重視したものだ。そこからぼくたちの学生時代の教育のスタイルについて、そしてそもそも教育において大事なことは何かについて……ぼくは実にたどたどしい英語で「若いインターネットユーザーは『数学は日常生活に必要としないからいらない』と時に言うけれど、そうしたことがらを学ぶことは合理的思考や他の生徒との協力関係で問題解決の作法を学ぶことにつながるのではないか」というようなことを話す(ここでぼくのその英語を披露できないのが実に残念だ)……と書いていて、それは今朝のミーティングで学んで上にも記してきたことにもつながるとも思う。「触れ合い・支え合い」をこそ学ぶこと。それが教育の醍醐味なのではないかと……そんなことを考えているうちに夜になる。夜に管啓次郎の『本は読めないものだから心配するな』を読み返したりしていると、今日が実に「濃い」1日だったこともあって疲れが出てしまい日課の詩作をサボってしまった。そんなこともある……で「笑って許して」もらえないだろうか。明日からまた書きます!