跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/12/07 BGM: Sting "If I Ever Lose My Faith In You"

今日は遅番だった。朝、Discordのとあるサーバの企画であるアドベントカレンダーのための文章を投稿する。このサーバではいつも日記を投稿させてもらっていて、お世話になっている。今年も1年投稿させてもらって、改めてありがたく思う。果たして自分の英語は進歩・上達していると言えるのか。私にはわからない。その後近所のイオンのフードコートに行き、そこでパット・メセニー・グループを聴きながらジョン・アーヴィング『未亡人の一年』の続きを読み始める。すっかり季節も冬めいてきて寒い。マフラーを買おうかと思った。

『未亡人の一年』は、昨日も書いたけれど必ずしもスリリングというか血湧き肉躍るというか、そんな話ではない。退屈と言えば退屈な、作中世界の人間関係・人間模様の描写が続くだけだ。だが、アーヴィングの筆にかかるとそうしたオーソドックスな日常を読ませる。ページターナー、というのだろうか。私はペシミスティックな人間なので生きることはどうしたってつらいと思ってしまうのだけれど、アーヴィングの筆致はそうしたつらい日常やそこを生きる卑小な人間存在を祝福しているように思われる。上巻を読み終え、相変わらずディープな世界を堪能した。

その後ベン・フォールズを聞く。学生時代、つまり90年代にベン・フォールズ・ファイブのアルバムを聴いて以来久しぶりに彼の音楽に触れて、その力強いポジティブな音色に打たれた。彼の曲が印象的に使われている映画『アバウト・タイム 愛おしい時間について』をまた観直してみるのもいいかなと思った。ああ、いつも私はこうして心のスキマを音楽や文学、そして仕事で埋めて人生をやりすごしている。永遠に埋まることのない穴を。シジフォスのようだ。これから10年後、自分はもっと高いステージに立てているだろうか。

職場に入り、仕事を始める。いつも弱音を吐き、泣き言を言う自分なのだけれどそれでも仕事を始めると仕事に身体が馴染み、「入り込む」ことができる。ああ、ジョブコーチのシステムにしても私一人の力では実現しなかったはずだ。「こんなジョブコーチなんて、しょせん都会の話だ」と諦めていただろう。今年も数々の奇跡のような出来事に恵まれた。プリファブ・スプラウトが歌うように「人生は奇跡だ」。「人生は訪れて去っていくが、人生は否定できやしない」とも歌っているのだった。ああ、彼らは正しかった。ということは、かつてネガティブに染まっていた私は間違っていたということだ。それも人生だ。