跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/09/23

俗に「読書の秋」というが、今日は読書がぜんぜん捗らなかった。古井由吉『仮往生伝試文』を読もうとしたのだけれど頭に入らなかった。だからスマホをいじったり適当に何冊かつまみ読みして、坂本龍一を聴きながら時間を過ごしてしまった。まあ、そんな日もある。『仮往生伝試文』ともずいぶん長い付き合いになるが、未だにこの本の深遠さには戦慄を覚える。古井由吉の本をまた読み返すのもいいかもしれない。あるいは夏目漱石を読み返すなど……こうして書いてみると、自分は本当に新しい本を読まなくなってしまったなと思う。

今朝、LINEグループである方がコロナのワクチン接種のために体調を少し崩されたとの話を聞いた。私も次の水曜日が第4回目のワクチン接種である。元気を取り戻されるように何か言葉をかけないと、と思ったがうまくいかない。ただ、前にも書いたと思うが英会話で学んだ「しくじる時は堂々と」というセオリーに基づき言葉を寄せた。その方に励まされて私は英語で発表するようになったし、ジョブコーチのことも進められるようになったしそれ以外にも自分はその方のおかげで前に進めていると思っているので私なりに言葉を尽くしたつもりだ。伝わっているなら嬉しい。

村上春樹をまた読み返すのもいいかもしれない、と思い始めた。またデビュー作『風の歌を聴け』を読み返そうか……私がなぜここまで村上春樹に惹かれるのか、それはわからない。ただ、春樹の作品は外と折り合いのつけられない、「生きにくい」人の小説だという印象を感じている。だから私も「生きにくい」人間として惹かれるのだろう。あとは単純にストーリー展開が面白いからというのもある。事務的に評価すれば、私は古井由吉の方が村上春樹より優れていると思う。だが、それでも春樹の作品に馴染み深いものを感じる自分がいる。

今日はお彼岸だった。夜、おはぎを食べる。WhatsAppで海外の友だちにおはぎの写真を送ってお彼岸について話す。確かなつながりを噛み締める。海外の友だちからも自分は力をもらっていると感じる。SNSを通して有名になることや目立つことを考えていたことが私にもあったけれど、今はそういうささやかだけれど確かなつながりが確認できれば何もいらないなと思ってしまう。日々、地道に英語を勉強し、本を読みあれこれ考えて、それをこうして書く。退屈な日々の中にあるアイデアの萌芽を記録して、それを日記や小説で書く。そんなことを続けたいと思う。