跳舞猫日録

Life goes on brah!

2023/12/20 BGM: Aimee Mann - Wise Up

今朝、まだ喉が働かないことを知る。もちろん風邪のせいということで、ついに近所のお世話になっている医院で診てもらうことを決める。グループホームの施設長にLINEでメッセージを送り、実際に赴く。インフルエンザやコロナの可能性もあるのでテストしてもらい、その後薬をもらった。ああ! 身体は36.6℃の熱がありそう高くはない(テストの結果は、なんら「陽性」的なものではないただの風邪ということらしかった)。

医院から戻り、部屋で過ごす。もちろん、横になり仮眠を取ろうとした……のだけれど、落ち着かない発達障害マインドのせいでじっとしていられない。諦めて、日本の著名な作家・堀江敏幸の新刊のエッセイ集『中継地にて 回送電車VI』を読み始める。堀江は実にさまざまなところから声を聞き分けること、聞き取ることを心得ておられると感服する。言い換えれば、それだけ耳がいいということになる。さまざまな声へ開かれている、というか。

堀江はたくさんの本を読む(ぼくにとって、彼はもっとも信頼できる書評家だ。この国において――いや世界を見渡したとしてもだ)。彼はいつもさまざまな著者の肉声を捉えようとする。書き手たちが書き上げた作品の行間を読むことを心がけ、そして彼の静かでしかし力強い文体/肉声で哲学的なアイデアを書きつける。実際に彼の私生活で出会った方々が放った声に出くわしたら、そのこともまたエッセイの中に書き留める。実に鋭い感受性でそうした声を見つけている、と唸る。

薬が効いてきたようだ。でも、まだ声がかすれる。喉が違和感を持つ。この喉のせいでまともに喋れない。夕食後、安静にしようとした。眠ろうと……でも気持ちが昂り、もう起きているしかない。諦める。

今年読んだ本のベストを決めたい、と思った。このことでアイデアを練る。とても混乱した、シッチャカメッチャカな(いや、ある意味「平常運転」でもあった)2023年。つたないなりに詩を書いてみたり、日本の保守主義について考えてみたり(西部邁の影響だ)。いまは世界文学の遺産に興味を持つ。でもこの決意は明日、雲散霧消する予感もする……いつだって「明日は明日の風が吹く」のだった。