今朝、いつものように中途覚醒してまた床に就き、気がつくと英会話のZOOMミーティングの開始時間である7時50分を過ぎてしまっていた。なので今日はもういいか(欠席しようか)とも思ったものの、この季節で汗は相対的にそうかいていないのでシャワーを止めることにして後半の部分だけZOOMミーティングに参加することにする。今日の話題は韓国風のフライドチキンが人気とかいう話で、そこから韓国発・韓国産の食べ物についていろいろ話が及ぶ(キムチ・キンパ・チヂミなど)。発酵食品をあらわす言葉を今日のミーティングではじめて学んだ("fermented"というらしい)。その後、総合病院に行く。
総合病院はほんらいなら22日に行く予定を、いつもより予定を繰り上げて(グループホームの方に依頼して予定を取り直してもらって)それでおもむいたのだった。待ち時間、今日のような日にふさわしいかと思い佐藤良明『定本 ラバーソウルの弾みかた』を読みつつ過ごす。ジョン・レノンが撃たれて殺されたのが彼が40歳だった時のことだったという事実に、あらためて戦慄を感じる。あれだけのことを40年間で成し遂げたのだ、という。老いて円熟味を増したジョン・レノンをぼくは想像できないが、ともあれ安らかに眠れとあらためて思う。いや、リアルタイムでビートルズを聴いてきたわけではまったくないのだけれど。
病院の先生はぼくの話を聴いてくださって、そして頓服を2週間分出してくださった。その後、22日の予約はそのままに活かしてくださり、その日に経過報告を伝えるようにということで話がまとまった。それでホッとして、その後グループホームに行ってお金(利用料など)を渡す。そうしてそれが終わった後、なんとなくぶらりと本屋に行く。目当ては前に見かけたポール・オースターの『サンセット・パーク』の文庫本だったのだけど、売り切れていたみたいで見かけなかった。そういうこともある。
その後、自室に戻り食事を摂ってひと眠りする。そしてDiscordというプラットフォームの、ぼくが参加しているとある英会話関係のグループのアドベントカレンダーの企画として英文をしたためる。なんについて書いていいかわからなかったのだけど、今年印象深かった書物の『自分は「底辺の人間」です 京都アニメーション放火殺人事件』について(あの事件ならグループの面々も痛ましい事件として通じるだろうと思ったので)書くことにした。青葉真司という犯人のことを、彼とほぼ同世代に属する人間として書きつづっていく。
いつもの話になるけれど、ぼくは過去にそれこそ就職活動でつまづいてから転落してアルコール依存症にまでおちいったので、そのことについて腸が煮えくり返る思いで生きていた。だからあの事件について考える際、ぼくのような世代の人間はだいたいは青葉ではなく家族を殺された人たちに感情移入するのかもしれないと思うけれど(もちろん、それは絶対に悪いこと・間違ったことではない)、ぼくもまた小説を書いていた時期があるせいか青葉真司のことが忘れられない。
こんなことを書くと一笑に付されると思うが、ぼくもまた「ガソリンを撒いて、憎いあいつらの家に火をつけてやりたい」という思いを抱えて生きていた。そこから立ち直れたとするならば、それはたぶんに断酒をはじめた40歳に(それこそ、「酒でこのまま死んだら虫けらのような一生を生きたことになる」という意地だけを元手にはじめたのだった)出会った自助グループ「コネクト∞」の人たちとのつながりが大きかっただろう。
自助グループとつながらせてもらい、そこで思う存分恥を晒し弱さをさらけ出し、そして受容されるという経験を経てつながりを強化していったことがいまのぼくの安定・安寧を導き出したのだと思う。その話と、こないだの金曜日に楽しんだデンマーク風の忘年会で学んだ概念「Hygge(居心地良さ)」の話をからめて書いてみた。
その後、落ち着かなくなったのでイオンに行きそこで『自分は「底辺の人間」です 京都アニメーション放火殺人事件』を読み直した。やはり青葉真司のやったことをぼくは許せない。罪なき人たち・関わりのない人たちが彼の凶行で犠牲になったことに、ぼくは怒りを感じる。ただ現に家族を失った方々のうちの1人の対応として、「憎悪の連鎖」を食い止めるためにあえて接し方を柔軟に設定して青葉と向き合っている、その精神力の強さにも舌を巻いた。この本からは今後も多くのことを学べそうだ。
そして、夕食を摂るべく自部屋に戻る。その後は暇な夜の時間をぼんやり過ごす。ぼくももう50歳。いまさら何者にもなれないだろうに、どうして生き続けるのか……わからない。ただ、沢木耕太郎や堀江敏幸などを読み返し、与えられた持ち場をだいじにして生きるように自分を鼓舞するばかりだ。そうすればもしかしたらいいことがあるかもしれない……なんだかフィッシュマンズの曲のような哲学になるけれど。あるいはそれこそ、ポール・オースターの小説や彼が脚本を手掛けた傑作映画『スモーク』のような。
