単純な生活

Life goes on brah!

2025/01/21 BGM: Ms. Lauryn Hill - Can't Take My Eyes Off of You - (I Love You Baby)

今日は早番だった。今朝、仕事中ふと思い出してしまったことがある(いつもこうやって、まったくもって「あさっての方向」から考えというやつはやってくる)。以前に英会話関係のZoomミーティングに参加した際、その回のテーマやそこにいたる文脈はまったく失念したのだけど、ともあれぼくが発達障害者でありこの町に帰省して後にいろいろあって、断酒してから現在奇縁を通じてとあるNPO法人の方々とつながることができて、グループホーム住まいをはじめさせてもらえたことを他の方に英語で語ったことがあった。「確証はないけれど、たぶんぼくがこの町はじまっていらいの『発達障害者として最初のグループホーム利用者』かなと思います」とかなんとか。すると、ある方が「では、あなたは『ロールモデル』ですね!」とコメントをくださった。爾来、いまにいたるもそのコメントがあざやかに思い出される。そんな喜ばしいコメントをいただけるなんて思ってもみなかった。ロールモデルか……。

それに付随して思い出したことがあって、それは過去にDiscordの英語学習関係のグループで知り合いになった方に「あなたはぼくのアイドルなんです」と言われたことがあったりもしたのだった。いや、言ってしまえばサンプルはたった2つ(しかもいまはっきり提示できる「エビデンス」にはならない、ただの自己申請)だ。だが、なにはともあれそんなことを思い出し「こんなぼくにもそうやって好意を示す方が現れるのか」と感激を禁じえず、ついついぼく自身にとって「ロールモデル」(つまり、子どものころから生きづらくて希死念慮さえ抱えて、傷だらけになりながら生きてきたぼくに生き方の「見本」「お手本」を示してくれた大人)をあれこれ思い出してしまった。即座に脳裏に浮かぶのはやっぱり村上春樹だ(小説の登場人物たちのみならず、春樹自身の生き方・語り口にもずいぶんあこがれて猿真似さえした。ああ、若かったなあ……)。

ほかにはポール・オースタークエンティン・タランティーノデヴィッド・リンチトム・ウェイツルー・リード……日本だと北野武小林信彦大橋巨泉山崎浩一ドリアン助川のような人たちが思い浮かぶ。社会から半分はみ出したところにいる人たち、メインストリームに鋭いツッコミを入れる人たちにあこがれてきたんだな、と。そしていま、今年でぼくは50になるのだが言わずもがなというかぼくはただのしがない一市民でしかなく、成し遂げたものなんて皆無である。少なくとも先に挙げた人たちとくらべればぼくなんてただの「ゴミムシ」「ダンゴムシ」みたいなものだ。でも、虫は虫なりにぼくはなんかいろんなことをやってきて、その過程で酒に溺れてエラいことになったりもしたけれど、気がつけばそんなふうに人から言われちゃったりするようにもなったのかなあ、とも思ってしまう。そういうこともある。

仕事が終わり、ローリン・ヒルなどを筆頭にさまざまなR&Bをスマートフォンで楽しみつつ、イオンで英会話教室までの待ち時間を現在進行形・執筆中のぼくの小説『ビジターズ』を書き書き過ごす。仕事で疲れ果てて脳のリソースもかなり喰われていたのだけれど、それでもカスカスの「ぬけがら」的なものであろうとアウトプットというか執筆しておきたいというか、サボることができなかった(だから実にオソマツな草稿を書いて終わった)。思えばぼくは10代のころから書くことを自分のミッションというか生きるための礎にしたく思ってきた。もちろん、ぼくはプロではない。これからそうなる可能性だってありえない。でも、それでもぼくはなにかを書くことを自己救済というか魂のサルベージの手段としてだいじにあつかってきた自覚はある(しかしもちろん――いかなる皮肉もイヤミも抜きにして正直に書いているつもりだが――そんな個人的すぎるワガママな作品を多数の読者が望むわけがないのもまた自明だ)。ゆえに、書き続けたいと思っている。食い扶持になろうがなるまいが、働きながら書くことになろうが。でも、過去と考え方が変わったとするなら書くことにはさまざまな動機がありえるということにぼくなりに寛容になれたということかなとも思う。人は名声や成功、ビジネスのために書くこともある、ということに。それはそれで1つのあり方だ(ただ、それならYouTubeに進出した方が確実性が高いとも思ってしまう)。

夜になり、晴れて英会話教室の最初のウィークに出席する。こんかいは10人くらいの生徒(ぼくも入れて)と、アメリカから来られて市内で英語教師として教鞭を執る先生方2人が英語をワイワイ学ぶこととなった。実ににぎやかな・なごやかな時間だった。その一環として、メンバーがそれぞれ3つの自らにまつわる項目を挙げるというゲームをやった。ただ、真実を2つ、嘘の項目を1つ書くというのがルールだ。そして他のメンバーがどれが嘘かを当てていく。ぼくも当たり障りない、だが意外性のある嘘をつかねばならず困ってしまい苦しまぎれに「昔ぼくはTVシリーズ刑事コロンボ』にハマったことがある」と書いたら、他の生徒たち・先生方が「『コロンボ』? いったいそれはなんですか?」となってしまって、これにはさすがに目を白黒させてしまった。いや、実はぼくも『刑事コロンボ』は未見なのだった(ちなみに、『古畑任三郎』は過去にハマったことがあって、いまでもテーマソングを聴くと興奮してしまう)。どうせなら『ツイン・ピークス』にしたほうがよかったか? いや、そんな問題でもないか……。なにはともあれ、ありがとうございました。