跳舞猫日録

Life goes on brah!

2024/11/23 BGM: Tom Waits - Lucky Day

今日は早番だった。昼下がりに休憩時間をもらい、その時間を使ってLINEのオープンチャットの英会話関係のグループにLINEを書き込む。それは発達障害についてで、とりわけさいきん読みふけっているデヴォン・プライス『自閉スペクトラム症の人たちが生きる新しい世界』とぼくがこのファニーなハンディキャップを背負って生きている人生についてつづった。そのぼくの書き込みのあとに、何人かのユーザーが関心を示してくださった。発達障害者が才能において秀でており、ゆえに尊ばれるべきという(いかにも口当たりのいい)意見をぼくは採らない。それがほんとうだとしても、ならばぼくたちはこの競争社会の中でほぼ無限の尽力を以ていかに自分たちがすぐれているか誇示し続けなければならなくなる。それは途方もない、とんでもないプレッシャーになりうる。

英語を学ぶにあたってはそのLINEグループの他に、英会話教室やDiscordでの英語学習者向けのサーバ、MeWeやFacebookやこの町の英語研究会といったところにお世話になっている。われながら自分のアクティブさにあきれてしまう。40の歳に英語をやり直しはじめた時、つまり前ジョブコーチとお会いした歳、こんなふうに英語学習が続きうるとはまったくもって思ってもみなかった。

この手の発達障害をめぐる話題について考えるたびに、ぼくは昔観て感銘を受けたTEDトークを思い出す。そこでは、邦訳も刊行されている『自閉症の世界』の著者スティーブ・シルバーマンが実に興味深いプレゼンテーションを行っていた。いまやインターネット時代。発達障害者はサイバースペース(つまり、インターネットが織り成す空間)において集うようになりその規模は「世界最大級のマイノリティ・グループの1つ」と呼べるまでに成長しているとのことだ。ならば、この発達障害特性にぼくは感謝する。これを通してこそ、ぼくは広大な世界と折り合えるというか、対等に渡り合えている実感を抱く。

グループホームにもどり、夕食を食べたあとにデヴォン・プライスの上述した本を紐解き、続きを読みはじめる。著者は、発達障害者は彼らが広大な世界で生きるため・そうした世界と折り合いをつけるための流儀として仮面をつけて擬態する傾向があることを指摘する。過去、ぼくもコミュニティに入るとかクラスメイトの話題の中に入るとかするために、猛勉強して本や音楽やTVを研究し、そして玉砕したものだ。いま、ぼくはハダカの自分を示せる。そして、それが幸せということなんだろうと思う。