跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/11/21 BGM: Tom Waits "Time"

朝、総合病院に行き先生と会う。昨日のことを話す。ミーティングが終わった後落ち込んでしまったこと、自分だけのつらい時の「しのぎ方」を学ぶ必要があるということ。その後薬をもらい、そしてイオンに行き十河進の本を読んで過ごす。そうしているとまたつらい気持ちになる。このままでいいのかなあ、と。自分の根っこにあるのはペシミズムというかネガティブ思考なので、人間が生きることはどうしたってつらいとも思う。それを癒やすのは昔はレディオヘッドナイン・インチ・ネイルズのようなヘヴィな音楽だと思っていたが、今はトム・ウェイツのバラードに惹かれている。人が生きることそれ自体の悲しみを見つめた芸術に惹かれているようだ。小津安二郎からまた学ぶ必要があるのかもしれない。

昼、食事を摂ったあといつものように昼寝をして、その後近所のお寺に向かう。そこでミーティングに参加する。メンバーが各自発達障害のつらさなどを打ち明け、そこから生きることのつらさや喜びなどを話す。この会からも自分は多くを学ばされている。メンバーの中にはひきこもり体験を経て支援に奔走する方もいて、彼らの話から私自身のつらかった経験を引き出されるように感じる。私もまた酒に溺れてドロドロの20代・30代を過ごし、生き延びて今に至る。思い出したくない記憶ではあるが、そんな思い出がこうした会で役に立っているのを感じた。

会の中で両親と自分の関係について話が盛り上がった。私も自分の親と私自身との関係を話す。なかなか自分の生き方を認めてもらえなかったということ……両親のように稼ぐこと、所帯を持ちマイホームを建てるのが当たり前と思われていたことから、私がぜんぜん稼げないでいることを否定されたのを思い出す。もちろん今はそんなこと恨んでいない。私も、どうにかして「親離れ」をして一人前になりたいと焦ったものだ。今、47になって改めてこんな育てにくい私を育ててくれた両親の愛情に素直に頭が下がる思いを感じる。ありがたいと思っている。

夜、もう今日は何もしないで寝込んで過ごそうかと思った。あるいは十河進の本と向き合って過ごそうかと……でも、結局スチュアート・マードック『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』を観てしまった。私も若い頃、カセットテープに好きな音楽を録音して友だちに聴かせた思い出がある。頼まれもしないのに、自分のセンスを発揮したいと思って……そんな若い頃の、自分のセンスを発揮して伸び伸びと生きていきたいというスマートな野心が自分にもあったことを思い出させられる、非常に洗練された映画だと思った。映画を観終えた後、スチュアート・マードックのバンドであるベル・アンド・セバスチャンの音楽を聞き返して過ごした。