2022/11/16

サクセス・ストーリーで「『好き』を仕事にできたから成功した」というのが存在する。自分が心から打ち込めることを仕事にできる、という……そういうストーリーを読むたびに、私は自分自身のことを考えてしまう。私はお世辞にも「好き」を仕事にできたとは言えない。今の自分の仕事は結局のところ「誰でもできる」と思い込んでいた時期が長かったし、それを抜けた今も「これは私には向いてない仕事だな」と思うことがある。20年以上も続けていて情けないとも思うのだけれど、それでも思うものはしょうがない。

私の場合、今の仕事に関する率直な気持ちを言えば「会社が機会を与えてくれているのだから、それに殉じて仕事をしたい」というものだ。つまり、仕事は「好き」ではない……と書くと「『好き』じゃないことを仕事にしているのか」「贅沢を言うな」と言われそうだが、「嫌い」でもないのだ。仕事に関しては私はニュートラルな、「やらなければならないからやる」という気持ちを持っている。ただ「どうせやるならきちんとやりたい」とも思う。余裕を持ちつつ手を抜かず、自分自身の色というかテイストを加えて行いたい、と思っている。

学生の頃、本が好きなので出版社で勤めて自分自身の趣味が入った本を作りたかった。だが、それはしょせん素人/アマチュアの夢に過ぎず出版社で働くことは叶わなかった。それで故郷のこの町に帰ってきて半年のニート期間を経て、食べていくためかつ社会復帰のために今の仕事を始めて……今でも「英語を活かした仕事なら私はもっと輝けるのかなあ」と思わなくもない。だが、ジョブコーチのシステムを使ったりして今の環境で状況を変えることを考え、実行に移しているつもりでもある。今の仕事について逃げずに本気で取り組もうと、遅まきながら尻に火がついたような状況で励んでいるのだった。

今日は断酒会の日だった。参加し、そこで様々な方の体験談を聞かせてもらい学ぶ。私自身、酒に溺れていた時は仕事どころではなく常に死を考え、消えてしまえば楽になれると信じ込んでいた。何と視野が狭かったことだろう。私は多くの方々に支えられて生きているということが見えていなかったのだった。ああ、会社を散々ブラック企業となじり、自分は生まれてくる時代を間違えたと嘆き……だが、どんなに劣悪な環境であってもそこで「咲く」ことはできると信じたい。むろん環境を変えることも立派な選択肢ではある。だが、私はここらで「本気で」生きてみたいとも思っている。ここから「本気で」生きたい、と。

# 保坂和志カフカ式練習帳』という本に触発されて、ブログを作ってみました。できるだけ頻繁に更新していきます。
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