跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/08/09

BGM: Kaseki Cider "さいだぁぶるーす"

今日は早番だった。朝、仕事のための心の準備をしていてふとブルース・スプリングスティーン「Street of Philadelphia」を聴いていたら少し泣いてしまった。明日、いよいよ大事なミーティングを行う。そこまでたどり着いたことが嬉しかった。思い起こせばここまで紆余曲折があった。この仕事を今まで続ける自信なんてこれっぽっちもなかった。オーバードーズもした。運命的な出会いからジョブコーチのことを知り、実現させるべく職場に働きかけて時間をかけて頑張ってきた。それが報われるのだな、と思った。何かを成し遂げようとしている、という実感を抱いた。

あまり大っぴらにできないことなのだけれど、職場でまたコロナに感染した人が出たと聞いた。身近なところまでコロナは来ている。昨日、自分自身がコロナに感染したのではないかと思った時「ここで倒れたら何のために頑張ってきたんだ」と呟いてしまったことを思い出した。まだまだ人生は続く。やりたいことはある。ああ、こんな感情が自分の中から湧いてくるなんて……昔はずっとネガティブでネクラに生きてきたものだが。ナイン・インチ・ネイルズを聴きながら酒に溺れていた日々を思い出す。あの頃から自分自身は確かに変わったのだ。

仕事が終わった後、いつものように図書館に行く。そこで中井久夫を追悼するコーナーができていることに気づき、遅まきながら彼が亡くなったことを知った。断酒会でお世話になったとある方から中井久夫のエッセイを知り、彼のいじめに関する考察を編んだ本を読んでその柔軟な、それでいて決して「ヤワ」ではない二枚腰の思考に唸った覚えがある。これこそ知性なのだなと思った。私自身、到底中井久夫には及ばないにせよこの知性を見習い静かにそして深く考え抜かないといけないと思ったことを思い出す。合掌。彼の本を読み返してみよう。

日記を書いていると、なんてことのない日々一日一日の中にも様々なことが起きる可能性が含まれており、だからこそ大事に生きなければならないのだなと思わされる。いつだって今日、この瞬間から人生は始まる。ポール・マッカートニーは「イエスタデイ」に繋がるアイデアを思いついた時、何を考えただろう? なんてことのない日々の中から名曲や名作は生まれ、今日もまた新しい出来事が起きる。その事実が私を嬉しくさせる。すでにどこかで何か面白いことは始まっている。私自身のこの日記ももしかしたら何か面白いことの始まりになるのかもしれない。