跳舞猫日録

Life goes on brah!

2022/07/08

今日は休みだった。朝、clubhouseでジュディスさんがルームを開いているのを知り、私も参加する。ルームではタイの目が不自由な女性ピアニストの方がおられて、私も挨拶する。「プロフに私の日記を載せているので読んで下さい」と言ってしまい、相手の障害を考慮せずそんなことを言った自分の迂闊さに赤面しそうになる。ジュディスさんは私の高機能自閉症のことを彼女に説明し、いつものように自由闊達にトークを繰り広げる。参加してよかったと思い、彼女のFacebookのページをチェックした。そんな感じで午前中は終わった。

昼頃、安倍元総理が撃たれたというニュースを知る。兎にも角にも昼ごはんを食べてその後の続報を待つ。次々と入ってくるニュースに私自身何を信じていいかわからなくなり、感情を暴走させることだけは控えようと自分に言い聞かせる。池澤夏樹東日本大震災の直後、自分自身に「なじらない」と「あおらない」を課し自分を律してコラムを書き続けたことを思い出し、私もその姿勢に倣ってフェイクニュースに惑わされないように情報を吟味する。午後、時間があったので期日前投票を済ませる。こんな時だからこそ一旦ネットから離れたいと思う心理の為せる業かもしれない。

午後、マイケル・グラツィアーノ『意識はなぜ生まれたか』を読む。タイトル通り人間の意識がどうして生まれ得たのか、豊富な情報をベースに考察した本だ。難解になりがちなテーマをうまく展開させてこちらを惹き付ける著者のサービス精神/ショーマンシップに唸る。生物学の知見やサイエンス・フィクション的な思考実験を盛り込み、私たちにどんな未来が待っているか紹介するところまで話は及ぶ。意識の複製及びアップロードによって不死を保つ、というアイデアは私はナンセンスとしか思えないのだけれど、私がまだ従来の価値観に囚われているからだろうか。

夜、流石にくたびれた。ネットは相変わらず安倍元総理の話でもちきり。地獄の釜の蓋が開く、という表現を思い出す。だが、私にできることは小西康陽吉田健一を引いて語っている通り、生活をきちんと築いて日々やるべきことに務め、テロの恐怖に屈しないことではないかと思った。アームチェア・ディテクティブ(安楽椅子探偵)、つまりモニターの前ですべてを見通した錯覚にだけは陥りたくない。ジューン・ラブジョイさんのYouTube配信に参加し、彼女のクールな声に癒やされる(彼女はアメリカ出身のAV女優だけど、卑猥な話題で盛り上がったわけではない。為念)。なんとも長い一日がこうして終わった。