犬は吠えるがキャラバンは進む

The Dogs Bark, But The Caravan Moves On.

2022/06/09

今日は早番だった。日課として朝起きたら私は昨日のことをこの日記に書く。愛用しているメモパッドに記したことを見ながら書いていく。そして朝食を摂りシャワーを浴び洗濯をして、Discordで英語でチャットをして過ごす。その後会社に行き仕事をする。仕事前はやる気が出てこず苦しい思いをするけれど、最近あの『エセー』で知られるモンテーニュが「食べているうちに食欲は起こるものだ」という言葉を残していると聞いて、その言葉を頼りにしている。仕事をし始めたら仕事へのモチベーションは必然的に沸いてくる、と信じる。するとその通りになる。

Twitterで、「生涯一作家しか読めなかったとしたら」というハッシュタグが流行っていると聞く。私の場合、村上春樹から多大な影響を受けたのでやはりハルキの世界かなと思ったのだけれど、ポール・オースターを選ぶのもいいかなと思った。大学生の頃徒手空拳でオースターを材料に卒論を書いたことを思い出す。柴田元幸の翻訳で読むオースターは私にとって至福の時間を約束してくれるものなので、これから一生涯オースターの荒唐無稽な小説、そして知的なエッセイを読みながら老いていくのもいいかな、と思った。

小沢健二犬は吠えるがキャラバンは進む』を最近また聞き返している。このアルバムの落ち着いた空気が好きだ。抽象的な言い方になってしまうのだが、小沢健二が世の中の喧騒と距離を置いて本当に信じられるものだけを信じて、このストイックな作品を作り上げたその強い意志に打たれる。私はこのアルバムを彩る名曲「天使たちのシーン」の「神様を信じる強さを僕に/生きることを諦めてしまわぬように」というフレーズが好きだ。敢えて「神様を信じる」、それは決して弱さを意味せず、信仰する意志を持ち続ける「強さ」を意味するのだ……そんなことを思わせる。

夜、国際交流協会関係のミーティングにZOOMで参加する。トピックは「戦争のつくりかた」という絵本やそこから派生したアニメーションについてだった。日本に生まれた私たちは戦争とは基本的に無縁に育ったのだが、もしかするとこれから必要なのはそうして戦争のリアルから逃避することではなく、そのリアルを見つめて国を運営/マネジメントすることではないか、と思った。もちろんそれは戦争にコミットしていくことを意味しない。自分の行動に責任を持ち、主体的に戦争に「NO!」と言い続けること。そのためにできることはあるはずだ。