犬は吠えるがキャラバンは進む

The Dogs Bark, But The Caravan Moves On.

2022/05/19

図書館に行き、今井むつみ『英語独習法』を借りてきた。読んでいるのだけれど、この本は一般的な英語学習の参考書が経験則で語りがちな英語勉強について、理論的に(認知バイアスなどを参照して)アプローチしているところが面白い。著者が誠実に、どうすればよりよく英語を学べるか探究していることが伺える。一度読んだことがあった本ではあるのだけれど、改めて好著だと感じた。と同時に、私自身の英語学習について反省させられた。私は英語を勉強してどうなりたいのかという戦略的な視点が欠けているなと思ったのだった。

時折、どうして英語を勉強するのか訊かれることがある。私の場合はビジネスシーンで活躍するとかキャリアアップを目指すとかそういった「意識の高い」理由ではない。私はもっと自分の考えを英語で発信して他人に(具体的にはMeWeやDiscord、WhatsAppで知り合った友だちに)読んでもらえたらという理由で勉強している。したがって、テストでいい点を取らなければならないというプレッシャーとは無縁である。私の英語に関する考え方はその意味でどうしたって楽天的というか、とぼけた意見になるのかもしれない。そこは反省すべきであると思った。

『英語独習法』で今井むつみは、そうした自分自身の目標を設定してそれに近づくために戦略的にどう英語を学ぶべきか問い直すことを薦めている。これは確かに大事な視点であると思った。ただ何となく「英語を喋れるのはかっこいい」(ホントかなあ、と思うが)という憧れで英語を学ぼうとしても続かないのではと思う。語学の勉強は地味な努力の積み重ねなので、したがってどうしたって泥臭い日々の修練が要求される。今日一日頑張ったからと言って急にペラペラに喋れるわけがないのだった。それで挫折する人も少なからずいるだろう。

私は経験則からしか語れないが、英語の勉強をするコツがあるとしたらそれは焦らないこと、自分に高望みをしないことではないかと思う。他の誰かと比べて自分を評価しているとどうしたって上には上がいるのだから「できない自分」が見えてきて苦しくなる。いつも言っているが、比較するなら過去の自分と比べることが肝要だと思う。半年前、一年前にできなかったこんなことができるようになった、と振り返ってみて自分を褒める。そうして、英語を学ぶ自分、英語を喋れる自分を好きになる。そうしていると自然と自分に自信がつき、「喋れる」ようになるのではないかと思う。