跳舞猫日録

Life goes on brah!

2021/08/17

雨天が続く。鬱陶しい、じめじめした空気が気分を蝕む。梅雨に逆戻りしたかのように感じられる。お盆も終わったし、これから秋のことを考えないといけない。コロナ禍は依然終わる気配を見せないし、考え始めると気力が奪われるように思う。考えすぎない方がうまくいくのかもしれない。今日も朝起きたら朝食を食べて、風呂に入り洗濯をする。そうすると疲れた脳がシャキッとするように思う。ドラマ『THIS IS US』を観るのはサボってしまっているが、ルーティーンをこなすと調子が出てくるのはここ何年かで体得した真理だ。

今日は映画はミヒャエル・ハネケ『コード・アンノウン』を観た。ハネケの映画は『ファニーゲーム』が後味が悪い映画ということで最初は観るのを躊躇っていたが、その『ファニーゲーム』が面白かったのであれこれ手を伸ばすようになったのだった。好きな映画監督、と言えるかもしれない。インタビュー集も買って読んだことがある。『コード・アンノウン』では、私たちがどうしてわかり合えないのか(「分断」というキーワードで語れる映画だと思う)、それを刺激的に描いていたと思っている。また彼の映画にハマりたいと思う。

それで、ハネケの『カフカの「城」』というDVDも同時に借りたのでまた観てみたいと思う。カフカは好きな作家だ。前にも書いたと思うのだけれど、カフカと誕生日が同じなので私はカフカが亡くなった40歳という年齢を死ぬ年齢と定めていた。その年齢で自分はくたばるだろう、と思って酒ばかり呑んでいた。その40で、私は一念発起して酒を止めたのだ。そして今に至るまでなんとか生きていられている。これからどんな50代が待っているのだろう。古井由吉『仮往生伝試文』を読みこなす渋いアナーキーなクソジジイになりたい。

図書館でJ・G・バラードの短編集を予約した。ああ、ハネケを観てバラードを読む……たったそれだけのことなのに、私の心は上向くのを感じる。死ぬまでこんな風に生きていくのかもしれないな、と思う。大それたことを考えず、ただ目先にある面白いものを堪能したいと思う。それについて考えたことをこうやって言葉にして、人に読んでもらう。それで事足りる。あとはグループホームの美味しい食事があり、断酒会やその他のミーティングでの人間関係があり、音楽があって生きていけている。そういうものなのかもしれない。